カメラ熱、再び。

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出かけるときも部屋にいるときも、カメラは手放さなかった。猫やら、子どもやら、食卓やら、花やら、空やら。気が向けばパチリパチリ。「仕事で使うから」の言葉を免罪符に新しいカメラや明るい単焦点レンズも買った。でも10年以上いっしょにいる猫はさすがに撮り飽きたし、子どもたちも写真を嫌がるようになった(枚数を撮る僕が悪いのだけど)。そして撮影枚数は次第に減っていった。

ところがiPhoneを使うようになって、以前のように写真を撮るのが楽しくなってきた。購入当初はお粗末なスペックに呆れたけど、次々に現れる魅力的なapp(アプリケーション)が、その貧弱なカメラを魅力的にしてくれるからだ。

たとえば、[TiltShift Generator]。iPhoneのカメラはピントが画面全域で合ってしまい、のっぺりとした写真になりがちだ。メモ写真にはいいのだが、平板でつまらない。そこで[TiltShift Generator]を使い任意の場所をぼかす。すると被写体が際だち、写真の意図が明確になる。その仕上がりはまるで一眼レフで撮ったみたいに立体的で空気感がある。

ほかにもLomoやHolgaなどのトイカメラをシミュレートする[camerabag]や[ToyCamera]、ポラロイド風に仕上げてくれる[Polarize]など楽しいappがたくさんある。またできあがった写真は、BIGCANVAS PhotoShareTwitPicなどの写真共有SNSへアップロードできる(左のサイドバーからも僕のPhotoshareへリンクしている)。Flickrの公式appもリリースされるようで、さらに盛り上がりそうだ。

もっとも画素数の少なさや暗所でのノイズなど、根本的な問題はappでどうこうできるものではない。レタッチ(加工)の仕上がりもPhotoshopにはとうていかなわない。でもそんな荒い絵だって、トイカメラと同じく味なのだ。そして撮影→加工→アップロードがiPhone1台で完結してしまう手軽さとスピード。これこそが楽しい。

昼間から飲むビールを見せつけたり(見せつけられたり)、夕暮れの写真に切なくなったり、かわいい猫に悶絶したり。写真を通じてつながっていく感じが楽しくて、ついついシャッターを押してしまう。

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掃除の途中、積み上げた椅子の上に逃げた愛猫を撮影。[TiltShift Generator]で猫の手前と奥をぼかした。

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夏休み、子ども会の社会見学で訪れたゴミ処理工場にて。[TiltShift Generator]と同様の効果を与える[Vint Shift]を使用。ミニチュア写真もおてのものだ。

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僕の実家、愛媛県宇和島市の和霊(われい)大祭にて。「牛鬼(うしおに)」と呼ばれる山車が商店街を練り歩く。鮮やかな色彩は[ToyCamera]ならではの印象的なカラー。

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小さな山の上にある宇和島城へ続く道を[Vint Shift]で撮影し、[Polarize]にて加工。緑の発色がよくなり、しっとりとした雰囲気になった。

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同じく[Polarize]。正方形にトリミングする(切り取る)ことで、余計な部分がなくなり、写真のインパクトが増す。

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夕日の微妙なグラデーションが印象的に表現された。これも[Polarize]にて。

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camerabag]でLomoを模したフィルタはLoloを使う。実車以上に派手になった。

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お昼に作ったパスタを[Vint Shift]で撮影、[camerabag]のLoloで加工。ハイコントラストな写真は食べ物もおいしそうに見せてくれる。

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同じく[camerabag]でHolga。Helgaライクな極端な周辺落ち。より人(猫)相が悪くなる。

最後に今回紹介したappへのリンクを。こちらからどうぞ。

tiltshiftgen TiltShift Generator

camerabag CameraBag

toycamera ToyCamera

pola Polarize

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