口いっぱい秋の味 / 葡萄のふくおか(赤池)

IMG_5304
毎年、僕たちが楽しみにしているのは、ふくおかさんのぶどう。販売されるのは毎年8月下旬から9月下旬ごろまでだが、この期間、名古屋と日進の境にある直売所はいつも大賑わいだ。

まず最初に並ぶのは、デラウェアや紫玉(しぎょく/巨峰の早生品種)などのポピュラーなもの。しかし栽培品種30種以上、ぶどう一筋50年(!)というふくおかさんのぶどうは香りが良く、味も濃く甘い。その秘密は開園時より続く独自の堆肥を用いた有機栽培。愛知県のエコファーマー認定も受けている。

そして9月になると、ふくおかさんのぶどうはより個性的に、バラエティ豊かになっていく。きれいな黄緑色のピッテロビアンコはイタリア原産のぶどう。張りのある皮が食感よく、ポリポリとおいしい。マニキュアフィンガーは赤いマニキュアを塗った指先のようなぶどう。粒が大きくジューシーな果汁が口の中いっぱいに広がる。

以前、ある清涼飲料水のTVCMで「ぶどうよりも○○○○(商品名)!」というフレーズを聞き驚かされた。冗談なんだろうけど、最近はそういう子どもたちが多そうで笑えなかった。でもよく考えると、食べ物の旬や季節感を希薄にしているのは、僕たち大人にも問題があるのではないだろうか。コンビニの新製品やファーストフードのメニューにばかり四季を感じるのは寂しい。

今年の夏はすっきりしなかったが、8月の後半から安定した晴天が続いたことで、とてもおいしいぶどうがそろっている。まさにシーズンたけなわ。おいしく実った秋の味を口いっぱいにほおばりたい。

arrow 葡萄のふくおか
販売品種の情報や畑の様子をブログで紹介されています。