ある撮影現場にて。

先日とあるフリーマーケットの撮影に出かけたとき、某新聞社のカメラマンと鉢合わせた。その日はあいにくお客さんの数が少なめで、なかなか良い写真が撮れない。僕たちはのんびり構えていたのだけど、そのカメラマンは来店した家族連れの子どもの腕を掴み、立ち位置を指示。お母さんに「ここで商品持って、お店の人と会話して」と言い、商品の持ち方まで注文をつけて、撮影して帰ってしまった。
広告写真ではこういう強引な撮り方をするカメラマンを散見するけれど、新聞社でこれかと呆れた。もちろん、捏造とかそういう大げさなものではないし、彼と僕が撮った写真には大した差はないだろうけども。
少し話はそれるが、人里に現れて射殺される熊に街中のどんぐりを送っている自然保護団体がある。いくつかの新聞社はその活動を好意的に取り上げているが、ネットやTwitterでは賛成・反対の意見がある。僕も近所の公園のどんぐりを送ろうかと思っていたが、反対の意見にも考えさせられる部分があり、結局、やめてしまった。
新聞とはいえ紙面には限りがあるから、毎日のたくさんのニュースを多角的に捉え、伝えることは不可能だ。世の中にはいろんな立場があり、見方があり、考え方がある。受け取った情報を一方的に信じることは避けるべきだと思う。
コンピュータとネットの発達で、誰もが情報を発信できるようになった。書きっぱなしの無責任なブログなどは問題外だが、既存の名の通ったメディアだからといって信用し、鵜呑みにすることはできない。それこそネットを通じて僕たちはたくさんの情報を入手することができる。きな臭いニュースが増えている今だからこそ、断片的な情報に振り回されることなく、自分の頭で考え、判断することが大事だと思うのだ。

僕的取材論(なーんて)

追記:モデルの愛猫・いわしがあまりにノリノリでかわいかったので、サブカットを掲載。猫好きの方、どうぞ。