折り合いの悪いふたり。

うちには以前、もう一匹、猫がいました。キジ白のメスで名前は、いっちゃん。白黒ハチワレのいわしとは性格が180度逆、自己中心的で神経質でヒステリック。だけど立ち振る舞いはキレイで、猫っぽい猫でした。
そんな二匹でしたから、最初はケンカもしていました。引っ掻かれるのはたいていいわしで、鼻先に見事な赤いラインを付けられたこともありました。でもそのうちに馴染んでふたりが並んで丸まって8の字になって寝ていたり、寝ぼけたいっちゃんがいわしを毛づくろいしている様子は本当に和みました。
ところがある春の日。僕たちの不注意で開けっ放しになっていた窓からいっちゃんは転落し、亡くなってしまいました。あの日のことは、いくら悔やんでも悔やみきれません。
先日、猫展用にキムラが描いていたイラスト(未出展)では、久しぶりにふたりが再会しました。少しだけさみしい気持ちになりましたが、「そうそう、ほんと こんな感じだったよね」と笑いました。幸い13歳のいわしは大した病気をすることもなく元気ですから、いっちゃんのぶんも長生きしてほしいと思っています。

* collabo #001 の猫特集にも、いっちゃんのことを書いています(5-6p「猫の死について」)。最近、長男がこれを読んで「泣きそうになった」と笑ったのが嬉しかったです。

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