古本の街に恋をして 3 / Trip to Hay-on-Wye 3

B&Bのゆったりとしたベッドで目を覚ますと、鳥たちの鳴き声がにぎやか。窓から庭を見ると、部屋のすぐ下に鳥の餌場がありました。イギリス旅のお約束フルブレックファストをいただいて、朝からヘイの街へ。木曜日の午前中は毎週マーケットが開くのです。
ヘイ城の前の広場に屋台がいくつも並んでいました。ハーブ屋さん、雑貨屋さん、八百屋さん、靴下(?)屋さん、お花屋さん、すぐ近くの屋根のあるマーケットプレイスには子ども服やアクセサリー、ハチミツ屋さん、お菓子屋さん。そして少し離れた時計塔のまわりにも雑貨やインテリアなどの屋台が並んでいました。屋台の八百屋さん前でカメラを構えていたら、街の人がお兄さんに「おーい、写真に写ってるぞ、笑顔!笑顔!」と声をかけてくださって、写真を撮らせてもらいました。マーケットは観光客や地元の人でにぎわっていました。
たまたま街の人たちと話す機会があったのですが、日本から来たと告げると「地震のときは大丈夫だった?」とか「恐ろしいことだね」などと労ってくださいました。こんなに遠く離れた街でも、日本について心配してもらってありがたいと思う反面、原発事故の対応など注目されているのだなぁと感じました。


たっぷりの朝食。なぜだかうちの子どもたちは食事の写真が大好きなのです。


ハーブを売る屋台。右下には羊毛も。


八百屋のお兄さん。シャイな微笑でした。


時計塔のまわり。素敵な町並みです。

10時になってヘイ城がオープンしました。ここは本の街ヘイのランドマークともいえるところ。前回の書店案内にも書いたリチャード・ブースさんがその昔買い取って本屋にしたお城です。早速、木戸をくぐって中へ入ってみると、野ざらしになった本棚の横には「HONESTY BOOKSHOP」と書かれた看板。下には「ペーパーバックは50p、ハードカバーは£1箱の中に入れてください」と書いてありました。そしてぐらぐらする木の階段を上がってヘイ城の中の本屋さん「HAY CASTLE BOOKSHOP」へ。床がミシミシなります。ほこりをかぶっている本も多いです。入り口近くこそ「写真」や「映画」などカテゴリ別に本が並べてありましたが、 奥の部屋は、植物画や古い写真、紙のフレームなどが乱雑に積み重ねてありまるで廃墟の様相(笑)。一応値段が書いてあるので売り物なんだとは思いますが、 掘り出し物あるかなぁ…。結局収穫はなくて、王様に扮したリチャード・ブースさんのポストカードとヘイ城のリーフレット(モノクロコピー仕様)、ヘイフェスティバルの缶バッジを購入しました。
そして前日には行けなかった気になる本屋さん「OXFORD HOUSE BOOKS」にダッシュ! でも開店時間は過ぎているのに、まだ開いていません…。慌てていったのになぁと思いつつ、ヘイのバスステーションへ。ヘレフォード行きのバスの時間が間近なのでした。結局、探していた本は見つかりませんでしたが、ヘイの街には訪ねていない本屋さんがまだ20もあります。いつかきっと訪れようと思いながら、爽やかな夏晴れのヘイを後にしました。


「HONESTY BOOKSHOP」の看板。


ヘイ城と「HONESTY BOOKSHOP」。


真っ青な空とウェールズの国旗。ドラゴンがかっこいい。


ヘイの八百屋さん。なんだかお洒落さん。


リバーサイドパスの素朴なサイン。パスというのはフットパス(Footpath/歩くことを楽しむための歩道)のことで、イギリス国内にたくさんあります。

おまけのイラストその3。クリックすると拡大します。

(補足)
ヘイについて書かれた本、2冊をご紹介します。よろしければどうぞ。