再訪、猪熊弦一郎美術館。

広島のあと、僕の実家にしばし帰省してから、香川県丸亀市の猪熊弦一郎美術館へ向かった。おめあては企画展「物物」だ。
この美術館は何度か訪れているけれど、毎回、企画展と同様に楽しみにしているのが、猪熊弦一郎のユニークなコレクション。子どものおもちゃ箱をひっくり返したような、ちまちまこまごまとした玉石混淆の収集品は何度見てもワクワクする。
今回の企画展は、そんな猪熊コレクションにスポットを当てたもの。岡尾美代子さんが物を選び、ホンマタカシさんが撮影した同名の書籍「物物」も発売されているが、やはり実物を見たい(しかも展示室のレイアウトは岡尾さんが担当されたとのこと)。そしてハート型の空き瓶と針金のオブジェ(?)を見ていると、「ああ、猪熊さんはこんなかたちのハートが好きだったのかな」と思えてくるのが良かった。
また子どもたちにとっては、ときに美術館は退屈な場所になってしまうけれど、今回は最後まで飽きずに観ることができた。というのも最初に「物物」を観ることで、猪熊さんを彼らなりにイメージし、続く氏の抽象的な絵を「これはなにを描こうとしてるんだろう?」と興味を持って観ることができたみたい。次男なんて「ぼくも大きな紙に絵を描いてみたい」なんて話していたぐらいだ。
企画展「物物」は9月23日(日)まで開催中。改めて言うまでもなく、谷口吉生さんの手による建築も素晴らしいし、近所のファーストフードなうどんとは一味違う本場の讃岐うどんを食べつつ訪れるのも楽しいと思う。

猪熊弦一郎美術館

追記:
colabo #009 「こどもじかん」では、猪熊弦一郎美術館を背景に当時の子どもたちを撮影していました。当時長男は4歳で次男は2歳ぐらい。もしよろしければ、こちらもぜひ。

colabo #009 「こどもじかん」