ネギとエロ。

〇〇製麺なんて看板を掲げた讃岐うどんのお店が好きだ。安くて早くて、そこそこおいしい(何度か香川の製麺所巡りをしているから、どうしても比べてしまう。すまん)。この季節は釜上げにして、つけダレに生姜をたっぷり入れると温まるしね。
これらのお店では、ネギや生姜などの薬味を自分で載せるのだけど、ときどき、ネギを富士山のようにてんこ盛りにした人を見かける。最初見たときは笑ったのだけど、2人、3人と見かけるにつれ、あんまり笑えなくなった。たしかにお店の人は「ご自由にどうぞ」と言うし、僕もネギは大好きなので多めに頂く。だけど限度がある。いつかお店の人が「ネギはこちらで入れますね」と言い出さないか心配だ。
話は変わって、東京都の「青少年健全育成条例改正案」問題。規制にいたるまでのプロセスとか、表現の自由とか問題は多々あるように思うけれど、そこまでされてしまうのは、作り手や売り手の野放図なふるまいにも問題があるのではないか。
たとえば、コンビニや一般書店に並ぶエロ漫画の醜い表紙。「成人図書」と札を立て区切ったところで、いくらでも目に入って来る。きっとセックスの知識や経験の乏しい子どもたちの視界にもどんどん飛び込んで行くだろう。僕はそれがたまらなく嫌だ。
もちろん表現の自由は守られるべきだ。女子学生もロリコンもレイプもSMも好きに描けばいい。過激な内容が売れるのなら、どんどん過激にすればいい。でもその秀逸なマーケティングのついでに、読者に応じた内容の吟味を、売り場の工夫を真剣に考えてほしいと思う。もちろん、家庭でも購入した物の管理、廃棄を徹底すべきだろう。
ネギもエロも同じ。逐一、他者から指示されたり、ダメ出しされないといけないなんて情けないこと。無遠慮で不躾でモラルのない一部の人の行いが、結局は社会の質、レベルを下げて行くと思うのだ。