ピアノレッスン。

二男は小学1年の春、ピアノを習い始めた。週1ペースで毎回30分のレッスン。毎年12月の発表会にも出て、2009年は「アラジンのランプ」と「インディアンの踊り」、2010年は「トルコ行進曲」を弾いた。いつもマイペースで空気が読めない彼だけど、この日ばかりはドキドキするみたいで、そんな様子を見るのも楽しい。
ただ発表会では多くの生徒が演奏を失敗するのが気になっていた。最初の年はたまたまなのかなと思ったが、2年目も同じ。みんな楽しそうなのは良いのだけど、もうちょっと緊張感をもって、しっかり練習した方がいいんじゃないかなと。
少し心配になって、僕たちは発表会のあと先生を訪ね、みんなの失敗の理由を率直に伺った。すると先生は子どもたちはみんな発表会を機に上達するから、いつもよりも少し背伸びして難しめの曲に挑戦してもらっているからかなと答えた。レベルを下げて間違えずに弾かせることもできるけれど、それではせっかくの成長の機会がもったいないというのが先生の考えらしい。なるほど。
お話しついでにこの先、二男のレッスンがどんなふうに進むのか、また先生がどんな思いでレッスンを進めているのかも伺った。一人ひとりの子どもの個性、性別に応じて教本や、レッスンの進め方を工夫しているとか、レッスンの楽曲も基礎ができたらクラッシックだけでなくジャスでもOKとか。先生のスタンスは良い意味でカジュアル。ただ弾いているだけではなく、音楽を楽しんでる感じがして嬉しかった。そして「将来、大きくなって辛いことがあったとき、自分のためにピアノを弾いたりできたらいいと思うんです」という言葉に強く共感し、帰り道、この先生にお願いしてよかったねとふたりで話した。
実は話の成り行き次第では教室を変えようと、僕たちは話していた。子どもの習い事はなんやかんやいって親の意向によるものだ。子どもたちが楽しんで何かを身につけたり、上達したりする様子を見守るのは楽しいが、とりあえず行かせてみようでは、やはりとりあえずの成果しか得られない。だったら、子どもたちも公園かどこかで友だちと遊んでいたほうが良いだろう。まずは僕たちがしっかり目的意識を持つこと。その子のために、なにを習わせたらよいのか? だれに習わせたらよいのか? そして同時に教えてくださる先生ともきちんとコミュニケーションをとること。当たり前のことだけど、やっぱり大切なのだなと改めて思った。

追記:先日の「Playing the Piano」韓国公演Ustを観てから、二男に「大きくなったら『happy end』弾いてね」と頼んだらいいよと言ってくれた。でも先生は「難しいよ」って。まだ手の大きさも足りないらしい(笑)。