海をながめているような / milou(ミル・本山)

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ドアを開くと店主の義(よし)さんと夏子さん、看板娘のもかちゃんに「おはよう」とあいさつ。いつものカウンター左端の席に座り、「昨日の雨はひどかったね」なんて適当な世間話をする。しばらくしてから注文してないことに気づいて、「えーっと今日はどうしようかな」なんて感じでメニューを開く。

milouのコーヒーは義さんがていねいに仕上げた自家焙煎。豆が真っ黒になるほどの深煎りは苦み・渋みがほどよくとれたやさしい味だ。カフェインも少なくなっているそうで、コーヒーの苦手な人がコーヒーデビューしたり、常連さんのお子さん(小学校低学年!)も飲んでいるらしい。僕は豆を買って帰り自宅でも飲んでいるけど、仕事中に飲み過ぎてもムカムカしないのが有り難い。

そんなコーヒーのおともには夏子さんが厳選した材料で作ったスコーンやチーズケーキ。北海道のあかねりんごなど季節の果物を使ったスイーツもおいしい。また自然農法で育てられた野菜を使ったスープやサンドイッチなど、こだわりのメニューは一切の手抜きがない。

しかしながら、こういうお店ってややもすれば押しつけがましかったりするものだけど、milouにはそれがない。おしゃれな女の子が静かに本を読んでいたり。子連れのお母さんたちがおしゃべりを楽しんでいたり。近所のおばあちゃんがもかちゃんをあやしていたり。心地良い音楽とコーヒーの香りに抱かれて、思い思いの時間を過ごすことができる。

僕たちは仕事にくたびれたときや、週末に子どもと遊び疲れた月曜日にmilouへ行く。コーヒーを飲みながら、顔見知りの常連さんとおしゃべりしたり、義さんのダジャレに感心したり(呆れたり)してると、いい塩梅に肩の力が抜けていく。海を見ながらぼーっとするみたいに、ニュートラルな気持ちになっていく。つまんないことがあっても、「ま、ぼちぼちいこか」みたいなね。そんなところがすごく気に入っている。

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